研究室公開

OPEN LABORATORY

次世代情報通信システムとデバイス
通信工学コース

02

最先端の電波応用を支えるアンテナ伝搬技術

安心・安全・快適な情報化社会の実現を目指して

陳・今野研究室

EXHIBIT

オープンキャンパスでの展示

電磁波による無線電力伝送・無線通信・物体可視化のデモを行います.

スマートフォンやWi-Fi,電子レンジ,テレビ,GPSがない世界を想像できるでしょうか?現在では欠かせないこれらのテクノロジーを陰で支えるアンテナと電磁波が我々の研究対象です.RFIDタグやウェアラブルアンテナなどのアンテナ設計や,無線電力伝送,電磁波による物体の可視化などを研究しています.当日は,様々な機器への無線電力伝送,スマートフォンの通信で用いられる電磁波の周波数測定,電磁波による衣服下の液体の可視化などのデモを行います.五感では捉えることのできない電磁波の存在をぜひ感じてください.

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金属探知機で検知できない衣服下の液体の電波イメージング

衣服下にある液体は,従来の金属探知機に反応しません.したがって,空港や港湾において液体状の危険物を発見することは大変困難でした.本研究室では,人体から自然に放射される'ミリ波'と呼ばれる非常に微弱な電磁波を捉える技術を確立し,このような衣服化にある液体状の危険物を発見することに成功しました.

電波の放射源推定法の研究

Wifiやスマートフォン,GPSや地デジ放送,電子レンジなど,身の回りには電波を放射する電子機器があふれています.このような電子機器から放射される電波は,ときに他の機器への干渉を引き起こすだけでなく,故障や誤動作による不要放射が生じることもあります.電子機器から放射される電波による干渉や不要放射を避けるには,その波源を探知して対策を施す必要がありますが,それは容易なことではありません.本研究室では,このような電波の源であるアンテナや高周波線路上の電流分布を推定する技術を研究しています.

高度な電磁界数値解析法の研究

近年の無線通信システムの高速化・高周波化により,アンテナは大型化・複雑化の一途を辿っています.それに伴い,車体や筐体などの大型構造物と一体化したアンテナや,誘電体や磁性体などの金属以外の材料を用いたアンテナが注目されていますが,このようなアンテナの設計は容易ではありません.本研究室では,多素子のアンテナの数値解析などのラージスケール問題、電気的に大型な構造物の近傍にあるアンテナ解析などのマルチスケール問題、誘電体・磁性体・金属などの様々な材料が混在するマルチマテリアル問題のための高度な電磁界数値解析法の研究を行っています.