研究室公開
OPEN LABORATORY
物理が開く新しい世界
応用物理学コース
04
量子通信技術を加速する新しい機能材料
小野研究室 |
EXHIBIT
オープンキャンパスでの展示
捉え方を変えると新しい科学が見えてくる
高速光通信を支える光ファイバ(右下図)にはシリカガラスというシリコンと酸素から構成されるガラスが使われています。非常に透明なシリカガラスですが、それを原子から見る(左上図、ポジ像)だけでなく原子のない空間(ネガ像)を考えたら、、、もっと透明にする方法があったんです。そんなものすごく透明なガラスで、これからの量子通信を支えていきます。どこまでも透明な材料。その一方で、特殊な光を出すなど、新しい光機能性をもつ材料の創成も目指しています。
トポケミカル効果でガラスやアモルファスの構造を制御
結晶基板の上に物質を堆積すると、上に積まれた物質の構造が下地の基板によって影響を受けます。この様な効果をトポケミカル効果と呼びます。アモルファスを結晶基板の上に堆積させても、トポケミカル効果を受けて、普通の方法でつくるときと違う物性を示す特殊なものができることがわかってきました。新しいアモルファスを作ることのできる方法として期待しています。
私たちの研究
LABORATORY
量子通信技術を加速する超透明材料
皆さんが日々利用するインターネットは、主にシリカガラスというSi(ケイ素)とO(酸素)から作られる光ファイバによって出来ています。光ファイバは空気よりずっと透明で、光の情報を遠くまで伝えることができます。それでも光がファイバで散乱されて弱くなるので、光を増幅する中継器が使われています。さて、最近量子暗号や量子通信といった新しい情報の伝え方が注目され、安全な社会をつくるのに役立つことが期待されています。ところが、これらの情報は、増幅することができません。このため今までよりもっと透明で遠くまで光を伝えられる材料が必要です。当研究室では、このような材料を創る研究をしています。