研究室公開

OPEN LABORATORY

コミュニケーションの未来
電気通信研究所

07

人、モノ、社会、街と共生するサイバー空間

現実・仮想空間を融合したコミュニケーション

(菅沼)・阿部研究室

EXHIBIT

オープンキャンパスでの展示

現実・仮想空間を融合したタウンマネージメント支援システムのデモ

人、モノ、社会、街と共生するサイバー空間の実現を目指した研究開発の成果として,現実・仮想空間を融合したタウンマネージメントアプリケーションのデモを行います.具体的には,街中に埋め込まれた様々なセンサから得られるデータを蓄積し,プライバシに配慮しながらそれらを分析・解析して,タウンマネージメントに有用な情報を生成・提供するプラットフォーム,およびそのプラットフォームを利用したVRアプリケーションを、HMD(Oculus Rift)で体験できます。

カメラ映像中での人物の追跡手法

近年,人物行動の認識など様々な目的で,カメラ映像に基づく人物追跡手法が用いられています.一般に,障害物で人物が遮蔽される場合,同一人物を追跡する条件(フレーム間隔・位置の範囲)を調整する必要があります.そこで,本研究では,映像中の人物の抽出頻度から,情景中の障害物の位置の推定を行い,その結果に基づき,人物毎に遮蔽の発生状況(遮蔽が生じる空間間隔と時間間隔)を求め,得られた遮蔽発生状況に基づき探索条件を動的に変更させることで,遮蔽が生じる場合でも頑健に人物追跡が可能な手法の開発を進めています.

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共生空間における共生感提供機能

現実空間と仮想空間を感覚的に融合することで,両空間のユーザ間のコミュニケーションを効果的に支援する「共生空間」の実現を目指しています.両空間のユーザが互いの空間やその中のユーザの存在を感じる感覚「共生感」に着目し,最新のデバイスやセンサを活用して共生感を醸成する機能(共生感提供機能)の研究・開発を進めています.具体的には,鏡型共生感提供機能「シンビオミラー」,額縁型「シンビオフレーム」,HMD型「シンビオグラス」等の開発を行っています.
 

タウンマネージメント支援システムと仙台市田子西地区での実証実験

共生空間の概念を適用した応用システムとして,タウンマネージメント支援システムの研究開発を行っています.具体的には,街中に埋め込まれた様々なセンサから得られるデータを蓄積し,プライバシに配慮しながらそれらを分析・解析して,タウンマネージメントに有用な情報を生成・提供するプラットフォーム,およびそのプラットフォームを利用したアプリケーションとしてのタウンマネージメント支援システムの開発を,国際連携プロジェクトとして進めています.また,仙台市田子西のエコモデルタウンをフィールドとした本支援システムの実証実験を計画しています.
 

映像の階層的解析による人物と物体とのインタラクション検出

人物と物体の様々な「インタラクション」(人物が物体を掴む・離す・動かす等)を映像から高い精度で検出する手法について研究を進めています.本研究室が提案する手法では,まず,映像を階層的に解析し「映像からの個々の人物領域の抽出 → 各人物領域中での各部位の特定 → 前腕と周辺領域の決定」を行います.次に,決定された前腕と周辺領域の見え方の変化から,「前腕の動き」や「前腕周辺での物体の動き」を調べ,人物と物体のインタラクションの有無を判定します.