研究室公開

OPEN LABORATORY

次世代情報通信システムとデバイス
通信工学コース

07

ハッカーからシステムを守れ

社会を支える情報セキュリティの最前線

本間研究室

EXHIBIT

オープンキャンパスでの展示

最新のセキュリティコンピューティング技術

「暗号」と聞くとどんなイメージでしょうか.もしかするとスパイや戦争の映画にでてくる非日常の世界を想像されるかもしれません.実は,暗号はもはや皆さんの日常生活に欠かせない技術です.スイカのようなICカードやスマートフォンを安全に使えるのも暗号技術のおかげです.一方で,世界では暗号解読をめぐる攻防が日々繰り広げられています.当研究室では,その攻防の最前線で,暗号を使ってより安全なコンピュータを実現するための研究に取り組んでいます.ここでは,最先端の暗号技術に関する研究の一端をご紹介します.

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情報セキュリティを実現する暗号ソフトウェア・ハードウェアの理論と設計

個人情報保護や電子マネーなどに利用される暗号処理ソフトウェア・ハードウェアを用途に応じて適切かつ安全に作るための研究に取り組んでいます.暗号技術はこれからの私たちの生活を支える基盤技術として期待されていますが,その実現方法は無数にあります.しかも,悪意をもったハッカーによる様々な攻撃への耐性も求められます.将来を見据えて安全・安心な社会の基盤となる暗号ソフトウェア・ハードウェアの設計技術を探求しています.

セキュリティシステムに対する攻撃とその防御

ICカードやスマホといった情報通信機器の情報セキュリティ上のリスク解析・回避技術の研究を行っています.特に,現在最も現実的な脅威の一つとされるサイドチャネル攻撃とその対策技術を中心とした攻撃・防御理論とその実証に取り組んでいます.これまでに開発した技術は,現在,世界中の大学・研究機関・企業等で利用されています.

アプリケーションや利用環境に応じたセキュリティ設計

移動体システム(自動運転車や小型衛星・ロケット)や人工知能による知的システム,IoTシステムなど将来が期待されるシステムを安全に動作させるためのセキュリティについて研究しています.利用環境の観点では,例えば,公共の場で利用されるスマートデバイスから放射電磁波を介して情報が漏えいする(電磁的情報漏えい)メカニズムの解明とその安全性評価技術の研究開発をすすめています.特に,スマートフォンやタブレットから放射される電磁波を用いて遠隔で画面情報を復元されてしまう「電磁的画面盗視」の脅威に対抗するため,放射電磁波による情報漏えい現象の解明と可視化の研究に取り組んでいます.