研究室公開

OPEN LABORATORY

未来を切り拓く最先端のエレクトロニクス
電子工学コース

07

半導体を使って脳を作る

人のパートナーとなる脳型計算機

佐藤(茂)・櫻庭・山本研究室

EXHIBIT

オープンキャンパスでの展示

人間の脳をトランジスタを使って実現する

最新のLSIには、微細加工技術の進歩により、数億個のトランジスタが搭載されるようになってきています。かつては夢物語だった「人間の脳をトランジスタを使って実現する」ことも今では現実味を帯びてきています。本研究室では、原子サイズで制御された半導体を用いて、脳を実現する研究を進めています。この研究を進めることで、今のコンピュータに比べ人に優しい脳型コンピュータが実用化できると考えています。

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脳型計算機のプロトタイプ実現に関する研究

実世界に対応しうる脳型計算機の工学的実現のためには、関係するプロセス技術、デバイス技術、回路技術、並びに計算機アーキテクチャの開発が必要不可欠であり、本研究室では、脳型計算機を構成するために必要なナノ集積化プロセス・デバイス技術の開発を軸に、この分野において先導的な役割を果たすべく研究を進めていきます。

IV族半導体デバイス・プロセス

IV族半導体デバイスの高性能化・高機能化に向けて、基板非加熱プラズマCVDを用いた各種半導体薄膜の形成とそれを用いたデバイス製作について研究を行っています。例えば、高平坦歪緩和Ge基板を用いることにより、高キャリア移動度の高度歪BドープSi極薄膜形成を可能にしました。また、高性能SiGe系共鳴トンネル素子では、ナノメートルオーダ厚のヘテロ構造が必須であり、原子オーダでのヘテロ界面平坦性制御とともに高障壁材料の導入が不可欠となることを示しています。

神経細胞ネットワークの構成論的研究

「細胞」という不安定なバイオ素子の集合体である脳が、どのようにして安定な情報処理システムとして動作するのでしょうか。私たちは、プロセス技術・細胞培養技術・数理モデルを統合することにより、「作ることで理解を深める」という少し変わったアプローチでこの問題に取り組んでいます。これにより、脳情報処理をモデル化し、それを実装した新しい生物規範的な脳型システムを創成することを目指しています。