私は、小さい頃から何かモノを作ることが好きだったので、機械知能・航空工学科に進学しました。「機械」と言っても、製品や技術だけを扱うのではなく、社会のしくみだってシステムとして捉えることで、設計して創造していくことができます。変化の早い世の中で、今後今ある技術が求められなくなったとしても、この機械知能・航空工学科で学んだ考え方があれば、社会に求められる新たな価値を生み出し続けることができると思います。ぜひ皆さんも、一緒に学び、より良い社会を創っていきませんか? [2023年度]
卒業生からのメッセージ
君は未来を変えられるか
「未来への挑戦」とは、工学部・工学研究科がキャッチフレーズとして使っている言葉です。このサブタイトルがつけられた「工学部学部案内『未来への挑戦』」では、毎年、卒業生から高校生・受験生に向けた『卒業生からのメッセージ』を掲載しています。
社会で活躍している先輩たちが東北大学工学部でどのような体験をし、どのような魅力を東北大学工学部に感じたのか、等々をご紹介します。
※[2023年度]は「2023年度入学者用」の略。
ものづくりから社会づくりまで
東北大学流体科学研究所 准教授 鈴木 杏奈さん
機械工学で世界を広げる
東北大学大学院工学研究科 機械機能創成専攻 助教 南雲 佳子さん
“機械”工学と聞いて何を想像しますか?機械と言っても現代社会では宇宙から医療、日常生活に必要な身の回りのありとあらゆるものに使われています。機械知能・航空工学科では幅広い研究分野の先生方が活躍しており、その中には皆さんの興味にあった研究がきっと見つかります。同じ志を持つ仲間が見つかるかもしれません。素晴らしい先生方や先輩、仲間たちに囲まれて最高の環境で機械工学を学んでみませんか。[2022年度、2021年度]
社会に不可欠な最先端技術を学ぶ
沼津工業高等専門学校 准教授 松本 祐子さん
機械工学というとロボットを思い浮かべることが多いと思いますが、医療やエネルギーなど様々な分野で使われ、私たちの生活には欠かせない技術です。機械知能・航空工学科では、社会の幅広いニーズに対応した様々なコースがあり、自分の興味を持った分野について高度な知識を学ぶことができます。最先端の分野で活躍される先生方や切磋琢磨する仲間とともに、世界に目を向けた研究をするのはとても刺激的です。ぜひ皆さんも充実したカリキュラムで学び、活躍の幅を広げてください。[2020度]
研究に没頭しましょう!
トヨタ自動車株式会社 材料技術開発部 エネルギー変換材料室 主任 佐藤 祐規さん
博士課程に進学する意義は、「研究に没頭できる」事にあると思います。専門知識を深める、世界をリードする先生方や優秀な学生と議論する、自分の力で世界初の発見をする、という事ができるフィールドが機械系にはあります。私は半導体部品の検査方法の研究をしていましたが、ある日は試作ラボで一日中サンプル作製に打ち込み、またある日はシミュレーションを行ってその結果とにらめっこをし、「自分の手で行い」、「自らの頭で考える」多くの経験をしました。企業における研究開発ではスピードが重要視されるので、全てを自分で行うことはできません。しかし、自ら体験したことが無いことを深く理解することは難しいです。失敗してもいいので、いろいろな経験をすることが必ず将来の糧になります。
今の企業が求めるものは、リーダーシップやコミュニケーション力です。大学内では研究室の運営や後輩学生の指導、他の研究室との連携があり、国内外の学会参加や企業との共同研究を行う機会があります。研究室に篭るだけでなく、様々な立場や世代の人と関わって頂きたいです。自分のやりたい事を見つけ、周りを巻き込み、実現する力をつけて下さい。産業界では強い意志を持った若者を求めています。[2017度]
トップランナーのいる世界
宇宙航空研究開発機構(JAXA)航空技術部門 次世代航空イノベーションハブ 研究員 保江 かな子さん
機械知能・航空工学科の魅力は、『幅広い研究分野があること』そして『それぞれの研究分野のトップランナーが教授陣として務めていること』です。将来何をしようか思案中の方にとっても、既に自分の夢を明確に持っている方にとっても、様々な研究分野の話をトップランナーから聞く機会があるという環境は、その後の自分の将来を決めていく上で非常に貴重な場であることは間違いありません。
博士課程に進学すると、研究に必要な専門技術を身に着けることができるだけでなく、他研究室との連携、企業や海外の研究者との交流の場を通して、常に最先端技術を意識しながら、そして他分野の知識にも触れながら、自分の研究に力を入れることができます。私自身は航空宇宙機周りの数値流体シミュレーションが専門の研究室に所属しておりましたが、実験や構造解析の専門の先生方・研究者との交流を通して、自分の専門ではない分野の知識も研究に取り入れることが出来ました。それは、本学科に、冒頭で述べた二つの魅力があればこそ成し得たことです。
是非、皆様にも、本学科の魅力を最大限に活用し、自分のやりたい事をどんどん見つけて、挑戦していって欲しいと願っております。[2016度]
自分の夢に挑戦してほしい
工学研究科大学院 環境科学研究科 助教 横山 俊さん
私が所属していた研究室は、エネルギー環境コースの一つで、光触媒、太陽電池といった材料をナノレベルで制御し、材料の高活性化を目指していました。私自身は研究室の中で、「光触媒材料のナノカプセル化・高結晶化による効率向上」の研究を行っていました。数多くある研究室から、この研究室を選んだ理由は、太陽エネルギーの有効利用によって環境問題を解決したいという「夢」があったからです。
機械知能・航空工学科は、原子・分子レベルでの制御による材料開発から、宇宙開発など多種多様なテーマがあり、学生一人一人が興味を持った研究を選択し、挑戦することができます。私の学生時代は、東北大学の最先端の研究だけではなく、企業との共同研究や、アメリカの大学での研究など多くの最先端・国際的な研究環境に恵まれました。それは、ただ単に運が良かったのではなく、積極的に自分の興味のある研究にチャレンジしてきた結果だと思っています。機械知能・航空工学科には、そのようなチャンスを学生に積極的に与えてくれる土壌があります。学生の皆さん、恐れずに自分の興味のある研究に積極的にチャレンジし、自分の「夢」を見つけ、かなえて下さい。[2015度]