人間は地球という自然豊かな惑星に住んでいます。しかし、地球温暖化など様々な環境問題によって人と地球との共存が難しくなってきています。いつまでも人が住めるようにするためには、私たちの生活インフラから見直す必要があります。建築や土木といった人の暮らしに直接関わる問題について、仲間と考え、それを表現するというのが本学科の特徴です。また、実際に設計や実験をすることで、たくさんの知識や経験を学べる事も魅力的です。ぜひ皆さんも、本学科で未来の地球を一緒に創り上げましょう![2023年度]
先輩からのメッセージ
君は未来を変えられるか
「未来への挑戦」とは、工学部・工学研究科がキャッチフレーズとして使っている言葉です。このサブタイトルがつけられた「工学部学部案内『未来への挑戦』」では、毎年、先輩学生から高校生・受験生に向けた『先輩からのメッセージ』を掲載しています。
先輩たちがどういう夢を描いて東北大学工学部を志したか、東北大学工学部の魅力は何か、等々をご紹介します。
※[2023年度]は「2023年度入学者用」の略。学年は発行当時のものです。
未来の人と地球のために
建築・社会環境工学科4年 栗原 有輝さん
空間をつくり、社会を変える
都市・建築学専攻 博士課程前期2年 吉澤 菜々さん
人間は死ぬまで、何かの「空間」の中で生きます。空間とは人が生きる上で不可欠なもので、そんな社会に埋め込まれた空間について学ぶのが建築・社会環境工学科だと私は考えます。少子高齢化が進む都市にはどんな空間が必要?快適かつ環境に配慮した空間を実現するにはどんな設備がいる?現代社会に蔓延る問題を考える時、空間はそれに密接に関わってきます。
本学科では土木と建築、その中でもデザイン・計画・構造・環境と、多様な分野について学ぶことができます。今の社会を「空間」という視点から技術やデザインを用いて変えていきたい。そんな思いを持っている皆さんに是非お勧めです。[2022年度]
自ら学び未来の社会を創造する
都市・建築学専攻 博士課程前期1年 佐藤 唯さん
私は中学生の時に東日本大震災を経験しました。地震時にも安全な建物を造りたいという想いでこの学科を選び、現在は建物の構造について研究しています。この学科では模型造り、実材料を使った演習、建設現場見学なども行われ、座学では学べない知識も沢山得ることができます。またデザイン、構造、材料、環境など、様々な分野に触れることができ、「建築や土木に関心はあるが具体的なことがわからない」という人も自分に合った分野を見つけることができると思います。建築や土木は人々の暮らしに深く関わっており、考えることが多く大変ですが、とても魅力的です。ぜひ皆さんも本学科で学び、これからの社会を一緒に創り上げていきましょう![2021年度]
未来のまちを自分の行動で創り上げる
土木工学専攻 博士課程前期1年 岡田 元希さん
私がこの学科を選んだのは、安心して暮らせるまちに必要なことは何かを知りたいと思ったからです。この学科には、まちに関する多くの研究テーマに付随した授業があります。例えば、より災害に強い建築物のデザインの発表、現地調査を通した河川構造物への施策のディスカッションを行います。数学・物理はもちろん、まちづくりにおける様々な観点から思考し、仲間と考え、周囲に発信する機会に自ら飛び込めるのがこの学科の特徴です。自分から行動を起こし、まちについて考え研究する日々は大変ですが、とても充実しています。ぜひ皆さんも、本学科で建築・土木について学ぶ機会に自ら飛び込み、未来のまちを一緒に創り上げていきましょう![2020年度]
未来の社会を想像力でデザインする
建築・社会環境工学科 4年 上野 渉さん
私がこの学科を選んだのは、私たちが暮らす都市はどのようにして形成されているのかを知りたいと思ったからです。この学科では建築物をはじめ、インフラストラクチャーや交通システム、自然環境など都市に関することを幅広く学べます。また設計・演習などアウトプットを行う機会が多いのが特徴です。自ら調査を行い建築物や景観をデザインしたり、都市が抱える問題についてデータを基に議論して解決策の提案を行ったりします。思考力を駆使してデザイン・提案することは大変ですが、やりがいがあり楽しいです。ぜひ皆さんも本学科で建築・土木を学び、興味を持った分野について研究して一緒に都市の未来を切り開きましょう![2019年度]
学び、考え、自分で表現する
建築・社会環境工学科 都市・建築デザインコース 4年 片桐 彩さん
私は本学科にある5つのコースのうち、都市・建築デザインコースに属しています。2~3年生までは建築設計が必修となり、様々な建築物を自ら設計していきます。大変で苦しむことも多々ありますが、自分で色々なことを調査し考え抜き、模型や図面で表現して一つの作品を作り上げるのは、とてもやりがいがあり楽しいです。他の学科とは一味違った経験ができると思います。
また、この学科にはもちろん、建築意匠だけではなく社会のインフラから建築環境に至るまで様々な分野を学べる体制が整っています。ぜひ、入学してからたくさんのことを学んで自分の興味を追求してください。[2018年度]
人のことを想う分野
建築・社会環境工学科 4年 菊池 佳奈さん
私はもともと構造物に特別興味があったわけではありませんでした。私が建築・社会環境工学科に入ろうと思ったのは、私たちを取り巻く環境の視点から私たちの暮らしについて考えてみたいと思ったからです。 本学科は実際のまちや構造物に関する事業に携わっている先生方も多く、直に技術者の精神を学ぶことができます。人のことを想い、人のためのものづくりを考えることはとてもやりがいがあり、またこの学科の魅力でもあると思っています。[2017年度]
環境にやさしい建築材料~新しいコンクリートの創造に向けて~
土木工学専攻 博士課程前期1年 稲田 晴香さん
子どもの頃から橋やビルなどの建設物を見るのが大好きで、色々な建物を見に行きました。高校生の時に、実際の建設の現場に立ちあいたいと考えるようになり、中でも橋や道路など普段当たり前のように存在し、私たちの生活基盤を支えている土木構造物をつくる勉強がしたいと思うようになりました。工学部建築・土木系への進学を希望し、高校の成績と一人暮らしがしたいという希望で、東北大学を選びました。仙台は、出身地より涼しく、食べ物は美味しく、食住と娯楽(海、山、スキー等)が近接していて、非常に住みやすい街です。
大学では、思っていたよりも教授の先生がたが身近で優しく、親身になって相談に乗ってくれます。専門性が高まるにつれ、私の周りにはすごい人たちが集まっているんだ、という認識が強くなっています。今の研究テーマは建設材料として最もポピュラーなコンクリートです。研究を進める上で、たくさんの知識を身につける事の重要性と、色々な人とコミュニケーションを上手くとることの重要さを感じています。将来は、この分野の第一人者になれるよう大学院へ進学し研究を続けて行きたいと思っています。
高校生の皆さんには、自分のやりたいことに合った大学、学部学科を選んで欲しいです。理系科目に加え、文系科目の知識もつけて、是非私達の後輩になれるよう頑張って下さい。東北大学に入学し、日本、そして世界へ続く学びの道をともに歩きましょう。[2016年度]