東北大学 工学部 化学・バイオ工学科

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公開講座

化学・バイオ系講義棟 2階 中講義室

グリーンケミストリー:持続可能な社会に向けた工学化学の取り組み

化学工学コース環境化学プロセス分野 渡邉 賢
7月28日(水)15:00-15:40

 グリーンケミストリーとは、地球環境および人体に悪影響を与えないための、化学基盤・技術・産業の考え方を示した概念です。この考え方が広く認められるようになり、すでに20年以上が経過しました。この間、いくつもの自然災害があり、また世界的な感染症の広がりもありました。このような生命の危機に関わる大きな厄災を招いたのは、直接的ではないかもしれませんが、地球環境が大きく変わってしまったからかもしれません。化学産業は、衣食住に関わる物質を生産する産業であり、我々の生活と広く深く関わっています。だからこそ、地球環境に大きな負荷をかけないようにするために、グリーンケミストリーの概念が生まれました。化学産業はまた、地球環境の悪化を食い止めるために、繰り返し利用できる製品や原料を作り出す役割も担っています。このような新しく製品や原料を作り出すためにも、グリーンケミストリーの概念はとても重要です。工学における化学分野はこの概念を大切にしながら、研究・技術開発を進めています。ここでは、グリーンケミストリーとはどのようなものなのかをまず大まかに説明をします。その上で、捨てられてしまうゴミを、もう一度使えるようにするための化学技術について、グリーンケミストリーの考え方に基づいた私の取り組みを少し紹介します。ゴミをどうするべきか。これは、これからとくに重要になると考えています。もしかすると、グリーンケミストリーの最後の砦は、それを理解した人々の行動にあるかもしれません。そのことを一緒に考えたいと思います。

グリーンケミストリーとは

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